“You Don’t Look Native to Me”

“You don‘t look Native to me” (ネイティブには見えない)は、人口の89%がネイティブアメリカンであるノースカロライナ州ペムブロークに住む、若い先住民たちの生活を切り取った作品のタイトルであり、引用文です。
この町は、ミシシッピ川の東側で州の認定を受けている最大のインディアン部族である、ノースカロライナ州ランビーインディアン部族の集まりです。彼らは連邦政府には認識されていないため、特別保留地も金銭的利益も享受していません。私は、歴史を通して変容した彼らの自己表現の仕方、彼らが日常的に直面しているアイデンティティの問題、そしてネイティブであることへの誇りをトレースしています。
作品は、風景や場所、インテリア、静物、状況写真、そして肖像画から構成されています。作品が持つ審美的な枠組みは — 時に静かに、時にうるさく — 日常生活で起こる感情を呼び起こす手がかりを提供しています
作品では、外界から無視されている先住民の部族と、それでも他者に模して着飾ることはせず、自らのアイデンティティをしっかり持つ人々という馴染みのない組み合わせを取り入れています。これは鑑賞者に対し、自身のアイデンティティと不特定多数へ帰属することについて問いかける作品です。写真、ビデオ、そしてインタビューを通して、社会や制度構造が崩壊し、人々が自分たち以外に頼れるものがなくなったとき、何が起こるかを調査しています。
このプロジェクトは、個人として認識され、疑問視されないことへの固有の欲求とその必要性を扱っています。それは、文化的アイデンティティを強化する為に必要な方法であり、それゆえに前進することができるのです。このプロジェクトは2011年にスタートしています。

 

写真家について
Maria Sturm
1985年生まれルーマニア出身。2012年にビーレフェルト専門大学で写真を学んだ後、ロードアイランドスクールオブデザイン大学で写真のMFAを取得。彼女はフルブライトとDAADの特待生です。主な受賞歴にニューヨークフォトアワード(2012)やDOC field Dummy Award Barcelona (2015)のほか、作品「you don’t look native to me」でPH Museum Women Photographer Grant、La Fabrica Dummy Awardショートリスト、Unseen Dummy Awardにて2位を受賞など。
受賞作品は、クランプ・アート(NY)のほかPhoto Vogue Festival(Milan)、アパチャー財団(NY)、Format photo festival(2019年)などにて展示。
ウェブサイト: mariasturm.com
Patricia, Mescal and Frankie

 

 

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