State of the Union

グレッグは子供の頃、おもちゃの兵隊で戦争ごっこをしては、その闘いの様子をあらゆる人に実況していたという。南北戦争の再演であるこのシリーズは、そんな彼の小さい頃に遊んだゲームにルーツを持ったものだ。南北戦争の史跡の多く、特に戦場は、高速道路の拡張や、住宅開発、ショッピングモール、その他急速に発展した都市計画により、今や商業的な建築物で溢れかえっている。作品は、全く別の風景に置き換わってしまった「元・戦場」を舞台に、南北戦争を再演、並置することで、作品の中にある種の物語を生み出したものだ。
雪のバンクに隠れる再演者の写真は、かつての風景を鮮やかに描いている。だが、彼の戦場は駐車場だ。過去と現在の同時性。存在するものとしないもの。それが、この写真におけるある種のノスタルジアを作り出している。

 

写真家について
Gregg Segal 
California Institute of the Artsで写真と映画を学んだのち、ニューヨーク大学でMFA、南カリフォルニア大学でMAを取得。シーガルは、写真を使い社会学者の感性をもってアイデンティティ、記憶、行動、役割、信念、価値観などの文化を探求している。
https://www.greggsegal.com/

 

 

 

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